映画やマンガを中心に、好きなものだけチョイス。下手甘イラスト付きレビューです。『笑いと元気』が合い言葉。
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レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで
2009年01月27日 (火) | 編集 |
『タイタニック』の氷の海にどぼどぼと沈んでいったレオと『レボリューショナリー・ロード』の最後のレオと、どちらが幸せなんだろう...。

レオ890.jpg
決定的なネタバレは無いものの、結末予想できる書き方なので、未見の方は控えたほうがよろしいかと。

"結婚”という平凡な素材に、空虚さと崩壊、残酷な現実を描いた作品。
なるほど『アメリカン・ビューティー』の監督、サム・メンデス(ケイトの夫)らしい作品です。

結婚って"ゴール"じゃなく"スタート"だからね...ほんと、夫婦って難しい。
どっかの紛争地域で日夜活躍しているどっかの諜報部員の話より、私にとって何だか怖くて身に詰まされる話だ...。えらく胸にぐさぐさ突き刺さるじゃないか、と思って観ていたが...途中から、この美人妻エイプリル(ケイト・ウィンスレット)!むむむ...。

監督!私、共感できませんっ!これ、モンスター妻です!

独身の人は『あ~、結婚している人はより感情移入できるんだろうな』とか思うでしょうし、男性なら『女性は妻のほうに共感するんだろうな』と思われるでしょうが、いや、さすがに既婚女性の私ですが、それは無いです。

これは傑作小説と言われたリチャード・イェーツの原作を活かし、俳優たちの迫真の演技を堪能する映画なのだ、と切り替えました。作家本人もアル中や精神障害に悩んでいたようで、鋭い心理描写のある作品に反映してますね。不動産屋ヘレン(キャシー・ベイツ)の...精神を病んでいるが故に鋭敏な観察力を持っている息子ジョン(マイケル・ショノン)にも似た人だったのかも知れません。

桐野夏生の"女が壊れていく"小説を読んで、日常生活のディティールに頷くものの、あそこまで壊れた事がないのと同じで、嫌な後味を感じつつもリアルと虚構のストーリーを味合うのに似ている。深くて暗い井戸の底って、つい覗きたくなりますからね...。

50年代というのもポイント。まだまだ女性の社会進出の出口が閉ざされていて、余程の才能でなければ、エネルギーの持っていきようがなかった時代。しかも、エイプリルは自己中で強烈に夢を追いすぎている。自分と現実を分析して、諦めて落ち着くほど大人でもない。大体、こういう女性は結婚しちゃいけないデス。
独りで夢を追いかけなさい、と言いたい。
今の観客に、この時代の女性の閉塞感がどのくらい理解できるのだろうか?共感できるのだろうか?
私は、後半、もうエイプリルにはついていけませんでした...。


レオ891.jpgただ、俳優たちの演技は、目を見張るものがあります!

夫のフランク役のレオナルド・ディカプリオは、弱さと繊細さがこりゃまたピッタリです。
ケイトだけでは説得力がなかった『美男美女の夫婦』も...レオが隣に並ぶと、なるほど!と納得。どう考えても、妻エイプリル(ケイト)の強さに押されている夫フランク(レオ)が何だか可哀想になり、同情をそそります。
夫婦の激しい諍いの時、感情を爆発させたレオの子どものようにくしゃくしゃに歪めた顔、凄かったです!一皮剥けたこういうレオの演技に、改めて感心しました。

しか~しです!
このケイトの演技、もっと凄い!(怖い!?)と思ってしまいました。
ケイトの顔も体も雰囲気も、こういう文芸作品に似合う存在感を持っていて、品が良く普通っぽい。まさか狂気に走るとは思えない。そのケイトが徐々に精神崩壊しつつある演技を見せてくれ、ぞっとしました。『リトル・チルドレン』でも郊外生活者の虚しさと暴走を演じていましたが、いやはや上手いですね。

『こんな美味しい朝食は初めてだ』
私は『こんな恐ろしい朝食は初めてだ』と思いました。
静かに卵をかき混ぜているケイトが、何故こんなにも怖いのでしょう...。
妻エイプリル(ケイト・ウィンスレット)の心理経過だけ追っていけば、ある意味サスペンス・ホラーです...。

まぁ、結婚生活いろいろあるわけで。でも、私が何者にもなれなかったのは、夫のせいじゃなく自分のせい。映画のキャッチコピー"あなたの最愛のひとはあなたを愛していますか"の質問の答えは、はっきり言って『NO!』
ウチはお互いぎゅうと両目つぶって、寄り添っているようなもんです...たはは...。

こういう私が観る作品としては...精神的に辛く暗鬱とした気分になるので、好きではありません。

"結婚"とは?"夫婦"とは?普遍的なテーマを深く重く考えさせてくれる映画でありますが...観た後どっと疲れるので、覚悟して観ましょう。

レオとケイトの演技は良かった!と思いました。


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